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2017年11月12日 (日)

故篠沢秀夫教授の心意気

この間亡くなられた篠沢秀夫名誉教授の在りし日の闘病生活を
NHKのハートネット福祉という番組で再放送していました。
私は教授の本を一冊も読んではいませんが、
以前よくテレビに出ておられたのを記憶しています。
ユニークな方なので、記憶に残っていました。


ALSの病気だということでしたが、
ベッドの上にパソコンと書物をおきながら、
仕事をしておられる映像でした。
会話ができないので、
質問には紙に書いて答えられていましたが、
どの質問にも真摯に向き合い、
文学的、哲学的な回答をしておられました。
この映像は77歳のときのようで、
それから7年もこのようにして、
ベッドの上で仕事をし、本を出しておられたのですね。
いつも明るくおもしろいことを言っておられたのに、
長い深刻な病との戦いの連続だったのですね。


テレビの映像を見ていて、苦労とか大変さよりも、
もちろんそれもそうですが、病を得てなお、
知的な頭を生かし続けるその生き方に深い感銘を受けました。
知的な生活をしている方の頭脳は、
病を得ても、肉体と頭は別物らしく、
健康体のときと同じように動く方がいますが、先生もその通りでした。


ALSという病名で、言葉も発せず、
すべて人の手をかりなければならない状況の中で、
パソコンを覚えて文章をかき、病の中で本を出版されるその意志の強さ。
究極的に人間とは、精神である。という事実を目の当たりに見た思いです。
人間の精神は肉体の衰えと共に弱り、消えるものではないと思います。


むしろ、肉体が弱っていくとき、
精神というか人間の内奥の魂の部分がくっきりと表れて、
輝くという場合があります。
すべての人がというわけではありませんが
晩年、また死を迎えたとき、魂が際立って輝くということがあります。
 だからこそ篠沢秀夫教授のあの前向きの姿に、励まされました。
人間、生ある限り精一杯生きるのだ。
それが務めである。
そんなふうに言われているような気がしました。


奥さんのすばらしいこと。
ニコニコして、疲れもみせず、
先生のすべてを包み込んで守っておられる。
素晴らしい夫婦の姿もみせていただきました。
いい番組でしたよ。
篠沢教授77歳、奥さんは70歳。
亡くなられたときは教授は84歳、奥さんは77歳でした。


これは私たち夫婦のこれから7年先のことです。
私はこの素晴らしい映像を録画して、DVD―Rに入れ、
夫に渡して、
「大丈夫、肉体は衰えても、人間の精神は強い。
頭脳は弱らない。書いていけますよ」と言いました。


夫は48歳から今まで、本を書いてきたので、
とても参考になり励まされたようです。
自分の部屋でゆっくりみながら、
「これは将来の自分にとても参考になる。
人間はどんなになっても、頭は動き、仕事できるのだね。
大事においておくよ」と言いました。


この映像が放映されたのは、篠沢教授77歳のときであり、
現在の夫と同じ年齢です。
篠沢秀夫名誉教授は見知らぬ人間にも、
良き影響を与えられたのでした。
身をもって、励ましをあたえられたのです。


2017年11月12日

 

 

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